初心者の投資信託、米国ETF投資5つの魅力

米国ETF投資 株式投資

投資は「長期、積立、分散」が大切と言われます。積立NISAによる投資信託の長期定額購入は、資産形成の王道です。

しかし長続きしない人も少なくありません。何故でしょうか?
それは投資の楽しみに欠けるからです。
投資の楽しみは、もちろん資産が増えることですが、もう1つは買ったり売ったりする面白さです。

買ったり売ったりの面白さを味わいながら、「長期、積立、分散」投資する方法はないものでしょうか。
そこに少しでも近づけるのが、米国ETF投資です。
私の経験を交えながら、米国ETF投資5つの魅力を説明します。

●投資信託選びの3つのポイント

まず数多い投資信託(以下投信と呼びます)から、どのように商品を選んだらよいか説明します。

1、分かりやすい投信を選びましょう

投信は商品内容を説明した目論見書が発行されます。ところがカタカナの金融専門用語を並べ立て、素人には理解困難な投信があります。また国内、先進国、新興国の株式と債券に投資する、バランス型投信と呼ばれるものがあります。

こうした投信が困るのは、価格が上下したときに何が作用したか分からないことです。株式、債券、金利、為替レートなどの要素が多すぎて、価格の動きを自分で解き明かせません。購入後順調に上がっていた投信が、ある時を境に下落に転じたとします。何故そうなったか分からないと、このまま持ち続けるか売却するかの判断ができません。

投信はなるべくシンプルで分かりやすい商品をおすすめします。

2、楽しむことは投資の重要ファクター

投資は「長期、積立、分散」を心がけてと言われます。でも頭では分かっていても、つい道を踏みはずすのが投資です。理由は2つあります。1つは相場の急落や低迷に耐え切れなくなること。もう1つは投資の楽しみは、買ったり売ったりすることにあるからです。

じっと我慢できないなら、最初から買ったり売ったりを楽しむと割り切ってはどうでしょう。売買を楽しめる投信を選びましょう。

3、価格がリアルタイムに分かりいつでも売買できること。

株式は証券取引所の取引中は、リアルタイムに価格が分ります。
ところが投信の価額は1日に1つしかなく、当日夜にならないと分かりません。

私は日本国債に投資する国内債券投信を購入したことがあります。債券は利回りが上昇すると価格は下がります。また株式市場が上がると債券価格は下がる傾向にあるといわれます。これらの情報を手掛かりに売買したのですが、約定価額がその場で分からないためストレスが溜まるばかりでした。

ETF(Exchange Traded Funds)と呼ばれる上場型投信は、証券市場に上場され売買されますのでリアルタイムに価格が分り、株式と同じように指値や成行で売買できます。なかでも米国ETFは、楽しみながら資産形成できる魅力にあふれています。

●米国ETF投資5つの魅力

米国ETF

1、米国株は日本株に比べて高いパフォーマンスが得られる

投資の神様ウォーレンバフェットは投資家向けの手紙で、「(手持ちの資金は)10%の現金で米国短期債を買い、残る90%の現金でS&P500に連動する非常に低コストのインデックスファンドを買いなさい。私はバンガード(Vanguard)のインデックスファンドをすすめます。」と述べています。

S&P500とは米国の代表的な株価指数で、ニューヨーク証券取引所に上場している代表的な500銘柄の株価をもとに算出されます。
S&P500株価指数は2000年年初を100とすると、20年後の2020年年初には231と2倍以上に上昇しています。
同じ期間、日本のTOPIX(東証株価指数)は98でほぼ横ばいです。

リーマンショック後の2010年以降のGDP成長率を見ても、米国が年間2%から3%であるのに対し、日本は1%前後です。
日米の経済成長力の差は歴然です。
ウォーレンバフェットは米国こそが今後も確実に成長を続けると考え、S&P500に連動するインデックスファンドを買えとすすめているのです。

S&P500に連動し、ニューヨーク証券取引所に上場されているETFは3つあります。
私はウォーレンバフェットに敬意を表し、Vanguard S&P 500 ETF (以下VOOと呼びます) に投資しています。
VOOにはMicrosoft、GAFA、Johnson & Johnson、Visa、P & Gなど米国を代表する銘柄が組み込まれています。

2、小口(1株)から投資できる

相場が下落した時の対処法にナンピン買いがあります。手持ちの銘柄を、株価が下がったときに買い増して平均購入単価を下げるやり方です。
下落局面での買い増しは勇気がいるものですが、最低購入価格が小さければ気が楽です。

日本株は最低売買価格が20万円から30万円のものが多く、気軽に何度も売買できません。
私は衝動的に買ってしまい、身動きできなくなった経験が何度かあります。
衝動は投資の敵ですが、この感情を抑え込むのが難しいのです。
そうならば、投資家は衝動をコントロールできないという前提で考えるべきです。

米国株や米国ETFは1株から売買できます。VOOは1株おおよそ270ドル(2020年5月現在)です。
下のグラフは私の2020年年初からの購入実績です。
毎回1株ずつ17回購入しました。売却はありません。

折れ線グラフは購入平均単価の推移です。グラフの縦棒は購入単価ですが、その時の市場価格でもあります。
縦棒が折れ線の下にある時は、含み損を抱えていることになります。

Voo購入履歴

VOOは2月19日最高値310ドルをつけたあと急落し、3月23日204ドルで当面の底を打ちました。
グラフで分かるとおり、一時は大きな含み損を抱えましたが、必死で買い続けた結果5月18日には評価益のでるところまで回復しました。
小さな金額で何度も購入可能だからできたことです。

3、種類が豊富

S&P500に連動するETFの説明をしましたが、ETFはテーマ別にたくさんの商品があります。

代表的なものは、高配当株ETF、生活必需品株ETF、ヘルスケア株ETFなどです。
株式市場全体が大きな変動に見舞われても、比較的影響を受けにくいセクターです。
最近脚光を浴びているものには、バイオテクノロジー株ETF、金鉱株ETFがあります。

ETFはセクターごとの株価指数(インデックス)に連動して運用されますので、個別銘柄に比べ価格変動はゆるやかです。
多くのETFは、1株50ドルから300ドルで売買できます。
夢の持てるETFに投資するのもよいものです。

4、年4回の分配金(配当)が楽しみ

日本株は年2回の配当が一般的です。1回の金額は小さくても、配当は楽しみなものです。
投資家のなかには、年間をとおして毎月配当収入があるように銘柄を組む人がいるほどです。

米国ETFの分配金はたいてい年4回(3月、6月、9月、12月)支払われます。分配金利回りは大半が1%から5%程度です。
VOOは2015年から2019年の年平均分配利回りが2.16%です。
1株あたり1回1ドル余りですので金額は大きくありません。でも不労所得は蜜の味
何もしないで年4回の収入があることが楽しみです。

5、外国為替(米ドル)売買が楽しめる

ここまでドルで投資するS&P500ETFの説明をしました。
このほかに、東京証券市場に上場されたS&P500ETFがあります。
また米国S&P500ETFをマザーファンド(いくつかの投信資金をまとめて運用するファンド)にした日本の投信があります。これらは円建てです。

円建てと聞くと為替変動リスクがないと勘違いしますが、とんでもありません。
S&P500ETFの元の価格はドルですので、為替変動はそのまま円建て価格に反映します。
むしろ円建ては、S&P500の価格変動と為替の変動が絡みあい、S&P500そのものの動きが見えにくくなります。
値動きがシンプルに分かる、ドル建ての投資をおすすめします。

ところで、米国ETFとドル円の価格の動きはバラバラです。
米国ETFを買おうとしても、ドルが高いので買いそびれることがあります。
そこで私はドルが安いときに少しずつ購入し蓄えておき、いつでもETFが買えるようにしています。
100ドルは1万円余り(2020年5月現在)で購入できます。
小さな金額で何度も購入できますので、ここでも投資家の「売買したい衝動」を満足させることができるのです。

●米国ETF投資の注意点

1、ニューヨーク証券取引所は日本時間22:30~5:00オープン(米国夏時間)

米国ETF投資で困るのは、日米間の時差です。
ニューヨーク証券取引所は日本時間22:30から開きます。
相場の値動きを見ながら取引したいのですが、いつまでも起きていられません。
指値してベッドに入ると、翌朝には想像もしなかった値動きだったりします。

2、分配金は米国と日本で二重課税

米国ETFの分配金は、米国で10%の税金がかかります。
さらに日本で約20%課税されます。
米国の10%分は確定申告で外国税額控除を申請できますが、全額戻るわけではありません。

3、買付け手数料が発生する場合も

国内株式、国内投信、国内ETFは買付け手数料がかからないケースが増えてきました。
証券会社によっては、VOOなど米国ETF買付け手数料がゼロのものがあります。
一方、多くの米国ETFは買付け手数料が発生します。注意してください。

●まとめ

米国ETF投資の魅力について解説しました。
世間一般の投資常識からはずれた異端の理論です。でも80%の投資家心理を言い当てています。

本文で繰り返しましたが、投資家はおのれの衝動をコントロールできません。
また売り買いが楽しくてならないのです。無味乾燥な「長期、積立、分散」投資に耐え切れません。
そうした事実を受け入れて、投資に臨んでください。

米国ETFは小口から投資できますので、衝動に負けて売買しても小さい傷ですみます。
そのうえ高いパフォーマンスが期待できます。なかなかの優れものです。

KN

企業に44年間勤務し、営業、調達、人事などに従事しました。
中国に10年間駐在し、3つの会社で社長を務めました。
世界の美術館・博物館巡り、石窟寺院巡り、客船クルーズ、投資などが趣味です。

半世紀近く前から株式投資をやっています。
これまでに数多くの投資本を読み、試行錯誤を重ねてきました。
現在は5つの証券会社を使い国内外の株式、投信、ETF投資をやっています。
知識・経験は豊富ですが、結果は勝ったり負けたりです。

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